今回はリンパ浮腫の治療法の一つである
「運動療法(圧迫下)」
についてお話していきます。
前回までに
についてお話させていただきました。
今回でリンパ浮腫の4つの治療法についてのお話は最後になります。
♦運動療法が必要なのはなんで?♦
前回の圧迫療法のところでも少しお話をしましたが、
圧迫をした状態で関節運動(肘や膝の曲げ伸ばしなど)をすると、
内部の筋肉ポンプの働きとの相乗効果で、
より多くのリンパ液や静脈血を身体の中枢部へと運んでくれます。
リンパ液を流す力が低下しているリンパ管の機能を助け、
効果的にリンパ液を運ぶために大切な治療法です。
♦運動療法のポイント♦
運動療法は一日15分くらいを目安に始めてみるといいと思います。
もちろん体調や気分に合わせて、ご自身が無理なくできる時間がいいです。
翌日に疲れが残る場合は、やりすぎかもしれません!
時間を短くしたり、一日おきにしてみたり、
ご自身の丁度良い加減を探してみて下さい。
♦日常生活に取り入れてみましょう♦
時間を決めてやるとなかなか続かない方は、
普段の生活の中に運動療法を取り入れてみるといいと思います。
・テレビを観ながら
<腕の場合>
手をグーパー、手の上げ下ろし、肘の曲げ伸ばし など
<脚の場合>
(立った状態またはイスに座った状態)かかとの上げ下ろし、足踏み など
(患肢を上に横向きに寝た状態)脚の上げ下ろし など
・掃除機をかけながら
<腕の場合>
なるべく遠くに手を伸ばす
(患肢と反対の手で掃除機を持ち、掃除機をかける時に患肢も一緒に前に伸ばす)
<脚の場合>
なるべく歩幅を大きくする
・食器を洗いながら
<脚の場合>
かかとの上げ下ろし、アキレス腱伸ばし など
・お散歩しながら
<腕の場合>
大きく腕を振る(ゆっくり行う)、手をグーパー など
<脚の場合>
歩くだけでもいい運動になりますが、膝を少し高く上げたり、
歩幅を大きくすることで負荷が増えます。
余裕ができたら合間に取り入れてみて下さい。
♦水中運動について♦
リンパ浮腫の方におすすめする運動療法に水中運動があります。
プールの中では水圧がかかるので、
圧迫しているときと同様の効果がある、とも言われています。
また、膝や腰などに痛みがあり運動が困難な方は
浮力により負担を少なくして行うことができます。
水中で動いた時の水流にはマッサージ効果が期待できます。
まずは水中ウォーキングから行ってみて下さい。
〇水中運動の注意点
・プールには塩素が入っていますので、運動後はしっかり洗い流し、
スキンケアに気をつけて下さい。
・傷や炎症がある場合はプールに入るのは控えましょう。
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以上でリンパ浮腫の4つの治療法についてのお話は終わりになります。
4回に分けて各治療法についてのお話をさせていただきましたが、
あまり長くなりすぎないようにまとめたので、
省いてしまったお話がいくつかあります。
それにつきましても今後少しづつブログにのせていきたいと思います。
どの治療法にも共通することですが、続けていただくことが大切です。
治療室では施術中にお話をする時間がたくさんありますので、
お一人おひとりに合わせたベストな方法を一緒に考えていきます。
「治療を受けてみたいけど、どんなところかわからなくて不安」
そんなお悩みをお持ちの方は、まずは治療室の見学にいらして下さい。
治療室の中を見ていただいたり、治療の流れについての説明などを
させていただきます。
「まだリンパ浮腫にはなっていないけど、セルフケアの方法を知りたい」
「自分でケアをしているが、ちゃんとできているか心配」
そんなお悩みをお持ちの方は、まずはご来室いただき
患肢の状態を診させて下さい。
治療を受けていただいたほうがいいのか、セルフケア指導のみでいいのか
を判断させていただきます。
セルフケア指導のみでしたら、かかった時間分の料金で
指導をさせていただきます(10分毎 1,100円)
お気軽にメールフォームまたはお電話(TEL 070-6998-4836)
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